お知らせ

2020年12月31日

新型コロナウイルス感染症対策 追加

新型コロナウイルス感染症対策

訪問看護ステーション結び  感染対策担当

感染対策

  1. 標準予防策の徹底

新型コロナウイルス感染症には標準予防策の徹底が極めて重要となる。基本的には誰もが新型コロナウイルスを保有している可能性があることを考慮し、全ての診療場⾯において必要な個⼈防護具を選択して着⽤し、また、適切なタイミングと⽅法で取り外す。訪問看護ステーション結びでは、どの利用者に対してもゴーグルまたはフェイスシールドを着用し、利用者に提供する看護内容や利用者の状況により適切に個人防護用具を選択する。訪問の前後では石鹸を用いた手洗いを徹底し、⼿指衛⽣は WHO が推奨する5つのタイミングを踏まえて実施する。

※①利用者に触れる前 ②清潔操作の前 ③体液に暴露された可能性のある場合 ④利用者に触れた後 

⑤利用者の周辺の物品に触れた後

※新型コロナウイルスはエンベロープを有するため、アルコール(エタノール濃度 60〜90%、イソプロパノール 70%を推奨)を⽤いた⼿指消毒、⽯鹸と流⽔を⽤いた⼿洗いのいずれも有効である。

  • ユニバーサルマスキング

新型コロナウイルス感染者の咽頭には、症状出現の 2 ⽇ほど前から症状出現直後にかけてウイルスの増殖がみられ、感染性を発揮する可能性が指摘されている。そのため、無症状あるいは症状が軽微な職員から他の職員や利用者への感染を防ぐために、すべての職員が常時サージカルマスクを着⽤する。基本的に特別理由がない場合を除いては利用者へマスクの着用を依頼していく。

  • 感染経路別予防策

新型コロナウイルス感染症が疑われる利用者には標準予防策に⾶沫予防策と接触予対策を追加して行う。ウイルスを含む飛沫が目・鼻・口の粘膜に付着するのを防ぐ必要がある。

<利用者からの分泌物に触れる可能性がない場合> 

⇒サージカルマスク+ゴーグル+手袋+エプロン

<利用者の体液などに触れる可能性がある場合>

⇒サージカルマスク+ゴーグル+手袋+ガウン

<⼤量のエアロゾルが発⽣しやすい状況

               ⇒N95マスク+ゴーグル+手袋+ガウン

<特別な処置はないが、利用者がマスクの着用が出来ない場合>

⇒N95マスク+ゴーグル+手袋+エプロン

※エアロゾルが発⽣しやすい状況:気管挿管・抜管, 気道吸引, NPPV 装着, ネブライザー療法、カフアシスト

※N95マスクは装着のたびにユーザーシールチェックを実施する。

※N95マスクの表面汚染予防のためにN95マスクの上からサージカルマスクを着用し、サージカルマスクは使用都度破棄をする。

4.医療従事者の濃厚接触と曝露リスクの判断

(1)接触した医療従事者のリスク評価

新型コロナウイルス感染症確定例※1)に接触した医療従事者については、感染性期間※2)に濃厚接触が起きたか否かを判断し、対応する。

  • 1)新型コロナウイルス感染症確定例 臨床的特徴等から新型コロナウイルス感染症が疑われ、かつ、検査により新型コロナウイルス感染症と診断された者
  • 2)感染性期間 発熱及び咳・呼吸困難などの急性の呼吸器症状を含めた新型コロナウイルス感染症を疑う症状(発熱、咳、呼吸困難、全⾝倦怠感、咽頭痛、⿐汁・⿐閉、味覚・嗅覚障 害、眼の痛みや結膜の充⾎、頭痛、関節・筋⾁痛、下痢、嘔気・嘔吐など )を呈した 2 ⽇前から隔離開始までの間。

(2)濃厚接触の判断

以下のような場合は濃厚接触ありと判断する。

  • ⼿で触れることの出来る距離(⽬安として 1 メートル以内)で、適切な個⼈防護具を使⽤せず、15 分以上の接触があった場合。

・ 患者の気道分泌物もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い場合。

(3)曝露リスクの評価

  濃厚接触があったとしてもすべての医療従事者が就業制限の対象になるわけではない。個々の状況に応じて曝露リスクの評価を行う。曝露リスクを評価する上で重要なのは、①利用者のマスク着⽤の有無 ②医療従事者の PPE 着⽤の有無 ③医療⾏為の種類である。

5.環境消毒

新型コロナウイルスの残存期間としては、エアロゾルでは3時間までプラスチックやステンレスの表面では72時間まで報告されている。こういったことから物品を介した接触感染を防ぐために、環境や共用する物品等はこまめに清掃・消毒することが重要となる。新型コロナウイルス感染症が疑われる利用者の⽪膚に直接接触した器材(⾎圧計や体温計)は、新型コロナウイルスの消毒効果が認められている界面活性剤が含まれたセーフキープで清拭する。その他の利用者で使用した物品はアルコール含有のシートで清拭を行う。

令和2年12月1日作成

引用・参考:

日本環境感染学会http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/COVID-19_taioguide3.pdf